オリンピックの報奨金は非課税だけど… 未成年者の確定申告
2021年8月30日
オリンピックの金メダリストは13歳!
1年延期の上始まった東京オリンピックで、13歳330日の国内最年少記録を樹立したスケートボード女子ストリート金メダルの西矢椛選手。すばらしい快挙です。
実は国際オリンピック委員会(IOC)は出場選手の最低年齢を定めてはおらず、各競技が独自の基準を設けています。例えば体操は16歳から、ボクシングは18歳からです。今回のスケートボードに関しては年齢制限がありませんでした。
未成年への報奨金やスポンサー料は課税?
(財)日本オリンピック委員会から金メダルの選手には500万円の報奨金が贈呈されますが、これは非課税とされています。西矢椛選手の前に国内最年少金メダリストだった岩崎恭子さんが当時報奨金を受け取り、これが一時所得として課税される上に、扶養家族からも外れると話題になり、非課税へと改正されたためです。
なお、オリンピック委員会からの報奨金は非課税ですが、他の団体からの報奨金やスポンサー料等に関しては、選手が何歳であろうと課税されます。オリンピック金メダルとなれば、CMや番組出演、スポンサー等のオファーも多数来るでしょうから、13歳にしてなかなかの納税額、ということになりそうです。
未成年者の確定申告
日本の所得税に関しては、未成年者であることを理由にした申告不要制度等は用意されていません。他に何も控除がないとして、基礎控除48万円を超える所得がある場合は、たとえ13歳であっても確定申告が必要です。
親は未成年者の財産を管理することができますから、親が子供の代理として確定申告書の作成や提出などの手続きを行うことができます。ただし税金の支払いに関しては、その子供のお金から支払う必要があります。親が自分のお金で子供の税金を支払ってしまった場合、税金分を親から子供へ贈与したとみなされる可能性があります。
YouTubeをはじめ、各種動画サービスの広告収入や投資等、PCやスマホの普及で未成年者が収益を得る機会も昔に比べると増えたように感じます。今後はアルバイトだけではなく、他の収入についても気をつけないといけない人が増えてくるのかもしれません。