住宅ローン控除の要件
2024年8月20日
住宅ローン控除って何?
個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得または増改築等をし、自己の居住の用に供したときは、一定要件下で、住宅ローンの年末残高を基準として、所得税を控除することができます。正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。
新築の場合の住宅ローン控除が受けられる要件を確認してみましょう。
住宅ローン控除の要件(新築の場合)
- 住宅取得後6か月以内に居住していること
- 控除を受ける年分の年末まで引き続き居住の用に供していること
- 床面積50(特例は40)平方メートル以上かつ居住用に2分の1以上を供していること
- 住宅ローン控除を受ける年の合計所得が2,000(特例は1,000)万円以下であること
- 10年以上のローンであり、民間の金融機関や住宅金融支援機構などの住宅ローンであること
- 2つ以上住宅がある場合は、主として居住の用に供する住宅であること
- 居住用財産の譲渡特例等、一定の譲渡所得の特例を居住年および前2年の3年間受けていないこと
- 居住年の翌年以後3年以内に、居住した住宅以外の一定の財産を譲渡し、一定の譲渡所得の特例を受けていないこと
- 住宅の取得(土地等の取得を含む)は、生計を一にする親族や特別な関係のある者からの取得でないこと
- 贈与による住宅の取得でないこと
「住んでいるか」が重要
要件の通り、住宅ローン控除は住んでいなければ受けられません。ただし転勤で居住を移す場合は、単身赴任等で家族が引き続き居住していれば住宅ローン控除は継続して受けられます。
「住宅ローン控除も受けられないし、賃貸にして利益を」と考える方もいるかもしれませんが、賃貸にした場合は金融機関の住宅ローンは特別金利等の優遇がなされている関係で規約違反となり、一括返済を求められることが一般的です。
また、悪質な不動産投資会社等が、顧客に対して「居住用と言えばローンが通る」等の話をもちかけていたケースも報道されています。「知らなかった」では済まされませんので、ご注意ください。